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成分・サプリ

NMNの効果は確かめられているか|人の試験の結果と限界

NMNは体の中でNAD+の材料になる成分です。人のランダム化比較試験では血中NAD+の上昇が多く報告され、筋肉のインスリン感受性や歩行の指標がよくなった試験もありますが、筋肉量・血糖・寿命・見た目の変化は確かめられていません。

結論

NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)は、細胞の中でエネルギーの受け渡しに使われる補酵素 NAD+ の材料になる成分です。人のランダム化比較試験では、1日250〜900mgを8〜12週ほど飲むと血中の NAD+ が上がったという報告が多く、閉経後の糖尿病予備群の女性で筋肉のインスリン感受性が上がった試験や、歩く速さ・距離の指標がよくなった試験もあります。一方で、筋肉量・血糖・体重は変わらなかった試験が多く、複数の試験をまとめた解析でも筋肉の働きへの効果は確かめられていません。寿命や見た目の変化、何年も飲み続けた時の影響は、人ではまだ調べられていません。

この記事の基準日: 2026年11月6日。NMN を口から飲んだ人の試験の論文11本、複数の試験をまとめた解析3本、マウスの研究、大学の発表、厚生労働省の通知を読んで書きました。医師の監修は受けていません。

NMN と NAD+ はどういう関係なのか

NMN は、NAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド。細胞の中でエネルギーの受け渡しに使われる補酵素)を体の中で作る途中にできる物質です。慶應義塾大学医学部の発表(2024年)は、動物の研究で NMN を与えるとさまざまな臓器の NAD+ が増え、サーチュイン(NAD+ を使って働く酵素の仲間で、老化や寿命の調節に重要な役割を持つとされる)が働くことで、年齢に伴う病気が抑えられたと説明しています。

NMN を飲むという考え方は、「年齢とともに減る NAD+ を、材料を補うことで保てないか」というものです。ただし、材料を飲んで血中の NAD+ が上がることと、体の働きや健康の状態が変わることは別の問題です。後者を人で確かめるのが、ランダム化比較試験(飲む人と、見た目が同じで有効成分を含まないプラセボを飲む人をくじで分けて比べる試験)の役目です。この記事では、口から飲む NMN だけを扱います。

NAD+ は本当に年齢とともに減るのか

人の組織を直接測った研究の一つに、オーストラリアの研究者による皮膚の研究があります(Massudi ほか、2012年)。手術で取り出した日光の当たらない部分の皮膚を49人分調べ、成人の NAD+ は新生児より低く、男性では年齢が高いほど NAD+ が低いという関係が見られました。思春期以降の女性でも同じ向きの関係がありましたが、男性より弱いものでした。ある時点で一度だけ測った研究で、調べた組織も皮膚だけなので、ほかの臓器で同じことが言えるかはこの研究からは分かりません。

慶應義塾大学医学部の発表は、動物では NAD+ が年齢とともにさまざまな臓器で減り、人でも肝臓や脳などの主要な臓器で年齢とともに減ることが明らかにされてきたと説明しています。米ワシントン大学の発表(2021年)も、NAD+ は人を含む多くの生き物で年齢とともに減るとし、その低下がインスリン抵抗性など年齢に伴う問題に関わることはマウスの研究で示されてきたと説明しています。ただし、どの臓器でどれだけ減るのか、減った分を補うと体の何が変わるのかは、人ではまだ十分に分かっていません。

動物(マウス)では何が報告されたのか

NMN が注目されたきっかけの一つが、ワシントン大学の今井眞一郎教授らのマウスの研究です(Mills ほか、2016年、Cell Metabolism)。普通の餌で育てたマウスに NMN を12か月与えたところ、年齢に伴う体重の増加が抑えられ、エネルギー代謝と体の動きが高まり、インスリン感受性と血中の脂質、目の働きなどが改善し、主な代謝の臓器で年齢に伴う遺伝子の働きの変化が抑えられたと報告されています。はっきりした毒性や害は見られなかったとしています。この論文の要旨には、寿命の結果は書かれていません。

ワシントン大学の発表によると、マウスでは血糖、血圧、血中の脂質、肝臓のインスリン感受性、肝臓の脂肪、炎症の値などが改善し、その変化はメスで大きかったため、人の最初の試験は女性を対象にしました。動物の結果は人で同じとは限りません。後で見るとおり、人の試験では血糖や体重は変わらなかったものが多く、マウスで見られた変化がそのまま人で再現されたわけではありません。

人の試験では何が測られ、何が変わったのか

NMN を口から飲んだ人の試験のうち、論文の本文か要旨、または大学の発表で中身を確かめられた11本を表にしました。10本はプラセボと比べるランダム化比較試験で、1本(慶應義塾大学)はプラセボの群を置かない試験です。「主な評価」は、試験を始める前に一番に調べると決めた項目です。

試験(発表年)対象人数1日の量期間変わったこと変わらなかったこと・注意点
Yoshino ほか(2021・米ワシントン大学)太り気味か肥満で糖尿病予備群の閉経後の女性25250mg10週筋肉のインスリン感受性が上がった血糖・血圧・血中脂質・肝臓の脂肪・炎症の値は変わらず
Liao ほか(2021・中国)27〜50歳の市民ランナー(男性40人・女性8人)48300・600・1,200mg6週600mg と1,200mg で運動中の酸素の使い方の指標がよくなった最大酸素摂取量・体組成は差なし。練習と合わせた結果
Igarashi ほか(2022・東京大学)65歳以上の健康な男性42250mg6〜12週血中 NAD+ が上がり、歩行速度と左手の握力がよくなった主な評価の骨格筋量は差なし。12週の解析は各群10人
Okabe ほか(2022・富山大学など)22〜64歳の健康な人30250mg12週全血の NAD+ が上がったやめて4週で元に戻った。血中の NMN そのものは増えず
Kim ほか(2022・筑波大学など)65歳以上の高齢者(朝と夕方以降に飲む時間を比べた)108250mg12週夕方以降に飲んだ群で、椅子の立ち座りと眠気の改善の大きさが最も大きかった立ち座りはプラセボを含む全群で改善。眠気は夕方以降に飲んだプラセボの群でも改善。握力・歩行・睡眠の質の点数は群の差なし
Huang(2022・インド)40〜65歳の中高年66300mg60日NAD+ などの値は増えたが、プラセボとの統計的な差はなし主な評価はすべてプラセボと差なし。著者は製造会社の社員
Fukamizu ほか(2022・三菱商事ライフサイエンス)20〜65歳の健康な男女311,250mg4週安全性だけを見た試験。重い有害事象なし効果は測っていない
Yi ほか(2023・多施設)40〜65歳の健康な人80300・600・900mg60日血中 NAD+ が上がり、6分間歩行の距離の伸びがプラセボより大きかったインスリン抵抗性の指標は差なし。製造会社が共同で出資
Katayoshi ほか(2023・DHC)40〜59歳の健康な男女36250mg12週血清のニコチンアミドが増えた。血管の硬さは下がる傾向血管の硬さの群の差は統計的に意味のある差でなかった
Morifuji ほか(2024・明治の研究者ら)高齢者60250mg12週4m歩行の時間が短くなり、血中 NAD+ と睡眠の質の点数がよかった主な評価のステッピングテストは差なし
Yamaguchi ほか(2024・慶應義塾大学)40〜60歳の健康な男性14250mg8週血液の細胞の NAD+ が飲んだ期間に応じて増えたプラセボの群なし。論文の要旨では11人。糖代謝の変化は3人だけ

出典: 表の各論文と、東京大学・慶應義塾大学・ワシントン大学の発表(2026年11月6日に確かめた)。人数はくじで分けた人数(慶應義塾大学は大学の発表の人数)。

筋肉のインスリン感受性が上がった試験(25人・10週)

2021年に Science に載ったワシントン大学の試験(Yoshino ほか)は、太り気味か肥満(overweight or obese)で糖尿病予備群の閉経後の女性25人を、NMN 1日250mg の群(13人)とプラセボの群(12人)に分けて10週間比べました。インスリン感受性(インスリンが働いて血液の糖が筋肉などに取り込まれる度合い)を測ると、NMN の群でだけ筋肉のインスリン感受性が上がり、筋肉の組織の作り変えに関わる遺伝子の働きも増えました。

一方で、血糖、血圧、血中の脂質、肝臓のインスリン感受性、肝臓の脂肪、炎症の値は変わりませんでした。試験を率いた Samuel Klein 教授は、この結果から臨床の勧めをするのは早すぎると述べています。筋肉のインスリン感受性をよくする治療なら、ふつうはほかの代謝の値もよくなるのに、この試験ではそうならなかったことを理由に挙げています(ワシントン大学の発表)。

歩く力:よくなった試験と、差が出なかった試験

歩く力を調べた試験は、結果が分かれています。40〜65歳の80人を4つの群に分けた試験(Yi ほか、2023年)では、1日300・600・900mg の3つの群すべてで、6分間に歩ける距離の伸びが60日後にプラセボより大きく、著者は NAD+ と歩行で見た効果は600mg で頭打ちになったとしています。東京大学の試験(Igarashi ほか、2022年)では、65歳以上の健康な男性42人のうち NMN の群で歩行速度と左手の握力がよくなりました。明治の研究者らの試験(Morifuji ほか、2024年)でも、高齢者60人で12週後の4m歩行の時間が NMN の群で短くなっています。

ただし、同じ試験の中でも差が出なかった項目があります。東京大学の試験が一番に調べると決めていた骨格筋量(筋肉の量の指標)は差がありませんでした。歩行速度と握力の改善も、たくさんの項目を調べると偶然の差が出やすくなる点の補正をしていない「名目上の差」で、論文はもっと大きな試験で確かめる必要があるとしています。この試験では途中で試験食の取り違えがあり、12週の解析は各群10人でした。明治の研究者らの試験も、一番に調べると決めていたステッピングテスト(足踏みの運動の試験)では差が出ていません。筑波大学などの試験(Kim ほか、2022年)は65歳以上の108人で、朝と夕方以降(18時から寝るまで)に飲む時間を比べ、夕方以降に飲んだ NMN の群で椅子の立ち座りと眠気の改善が最も大きかったと報告しています。ただし立ち座りはプラセボを含む全部の群で改善しており、眠気も夕方以降に飲んだプラセボの群で同じように改善しています。握力・歩行・睡眠の質の点数には群の差がありませんでした。

血中の NAD+:多くの試験で上がったが、測り方はまちまち

NMN を飲むと血中の NAD+ やその関連物質が増えることは、多くの試験で一致しています。富山大学などの試験(Okabe ほか、2022年)では、22〜64歳の健康な30人が1日250mg を12週間飲み、全血の NAD+ が4・8・12週目にプラセボより高くなり、飲むのをやめて4週後には元の値に戻りました。慶應義塾大学の試験(Yamaguchi ほか、2024年)では、血液の中の細胞(末梢血単核球)の NAD+ が飲んだ期間に応じて増えています。

一方、インドで行われた300mg・60日の試験(Huang、2022年)では、NAD+ の上がり方にプラセボとの統計的な差はありませんでした。DHC の研究者らの試験(Katayoshi ほか、2023年)では、血清の NMN と NAD+ は測れる量より少なく、増えたのはニコチンアミド(ビタミンB3の一つの形)でした。測る場所(全血・血清・血液の細胞)や方法が試験ごとに違うため、数字をそのまま比べることはできません。また、血液で NAD+ が上がっても、筋肉や脳などの組織で同じことが起きているかは、これらの試験では測っていません。富山大学などの論文も、全血でしか測っていない点を限界に挙げています。

安全性:短い期間では重い問題は報告されていない

安全性を主に調べた試験では、20〜65歳の健康な男女31人が1日1,250mg を4週間飲み、体の測定・血液・尿・体組成の検査で正常な変動を超える変化はなく、重い有害事象もなかったと報告されています(Fukamizu ほか、2022年)。有害事象は5件(NMN の群で軟便・かぜ・血圧の上昇・にきびの4件、プラセボの群で軟便1件)で、試験の責任者はいずれも試験の食品と直接の関係はないと判断しました。慶應義塾大学の試験でも、血圧・脈拍・体重、視力などの目の働き、睡眠、肝臓や腎臓の働きを見る血液・尿の検査に、NMN によると考えられる変化はありませんでした。

ただし、どの試験も期間は数週間から数か月で、人数も数十人です。まれな副作用や、年単位で飲み続けた時の影響は、この規模の試験では分かりません。

複数の試験をまとめると何が言えるのか

2025年以降、メタ解析(複数のランダム化比較試験の結果を集めて計算し直す方法)がいくつか出ています。

  • 筋肉: 平均年齢が60歳を超える人の試験をまとめた解析(Prokopidis ほか、2025年)では、NMN は骨格筋量・握力・歩行速度・椅子の立ち座りのどれにも統計的に意味のある効果を示しませんでした。著者は、今の根拠は60歳を超える人の筋肉量と筋肉の働きを保つ目的で NMN や NR(ニコチンアミドリボシド。NMN と同じく NAD+ の材料)を使うことを支持しないと結論しています。
  • 安全性と代謝: 15本のランダム化比較試験(1日250〜2,000mg、14日〜24週。NMN を含む配合品の試験も含む)をまとめた解析(Yang ほか、2026年)では、安全性を計算できた10本で有害事象や肝臓の値(ALT・AST)の増加は見られず、空腹時血糖・HbA1c・血中の脂質・体重には意味のある効果がありませんでした。拡張期血圧(下の血圧)のわずかな低下と、インスリン抵抗性の指標(HOMA-IR)が下がる傾向は、「予備的な兆し」とされています。
  • 血圧: 10本・349人の試験をまとめた解析(Zhang ほか、2026年)では、拡張期血圧がプラセボより平均2.15mmHg 下がり、収縮期血圧(上の血圧)は全体では意味のある差がありませんでした。60歳以上に限ると収縮期血圧が平均3.94mmHg 下がっていますが、著者は根拠を「予備的」とし、長く大きな試験が必要だとしています。

まとめると、短い期間なら大きな問題は報告されていないものの、筋肉・血糖・体重のような分かりやすい変化は試験を合わせても確かめられていない、というのが2026年11月時点の状況です。

「NMN は効かない」と言われる理由

「NMN を飲んでも何も変わらない」という声には、研究の中身から説明できる理由がいくつかあります。

人で寿命や見た目、病気の発生を調べた試験がない

この記事で確かめた人の試験は、期間が4〜12週ほどで、まとめの解析に入った試験でも最長24週でした。測っているのは血中の NAD+、歩行速度、インスリン感受性などの途中の指標で、寿命、病気になる割合、肌や見た目の変化を主に調べた試験は含まれていません。80人の試験(Yi ほか)では、血液検査の19項目から計算する「生物学的年齢」がプラセボの群では上がり、NMN の群では変わらなかったと報告されていますが、60日間の試験で、計算の方法も一つの道具によるものです。

一番に調べた項目では差が出ない試験が多い

東京大学の試験の骨格筋量、明治の研究者らの試験のステッピングテスト、インドの300mg の試験の全部の主な評価、DHC の研究者らの試験の血液の SIRT1(サーチュインの一つ)の遺伝子の働き(同じく一番に調べると決めた血清の NAD+ と NMN は測れる量より少なく、比べられませんでした)など、試験を始める前に一番に調べると決めた項目で差が出なかった試験は少なくありません。DHC の研究者らの試験の血管の硬さは、二番目以降に調べた項目で、こちらも差は統計的に意味のあるものではありませんでした。よくなったと報告された項目の多くは二番目以降に調べた項目で、偶然の差が混ざりやすい点に注意が要ります。

体に入った後の通り道がはっきりしていない

マウスの小腸で NMN を運ぶ通り道として、Slc12a8 という運び役のたんぱく質が報告されました(Grozio ほか、2019年)。ところが同じ年に、別の研究者が「Slc12a8 が NMN を運ぶという証拠はない」とする反論を出しています(Schmidt と Brenner、2019年)。人の試験でも、富山大学などの試験では血中の NMN そのものは増えず、DHC の研究者らの試験では血清の NMN と NAD+ が測れる量より少なく、増えたのはニコチンアミドでした。飲んだ NMN がそのままの形で細胞に入るのか、途中で別の物質に変わってから使われるのかは、まだ決着していません。

どれだけ飲めば何が変わるのかが決まっていない

試験の多くは1日250mg ですが、80人の試験では300〜900mg で歩行の距離が伸び、著者は600mg で頭打ちとしています。どの量をどのくらいの期間飲めば何が変わるのか、人で決まった目安はありません。商品によって1日量が違うため、実際に飲んでいる量が試験より少ないこともありえます。

試験が小さく、作る会社の関わる研究が多い

表の試験の人数は1本あたり十数人から108人です。資金・試験に使う NMN の提供・社員の著者という形で、三菱商事ライフサイエンス(東京大学・富山大学・筑波大学などの試験と安全性の試験)、Aba Chemicals と Abinopharm(80人の試験)、Effepharm(インドの300mg の試験)、GeneHarbor(ランナーの試験の NMN の提供)、DHC、明治、オリエンタル酵母工業(慶應義塾大学の試験とワシントン大学の試験の NMN の提供)などが関わっています。ワシントン大学の試験(Yoshino ほか)は資金が米国立衛生研究所(NIH)などですが、論文の利益相反の節には、著者の1人が大学を通じて NMN に関わる特許の使用料の一部を会社2社から受け取っていること、別の1人が NMN に関わる特許の出願の発明者であることが書かれています。会社が関わること自体で結果が誤りになるわけではありませんが、独立した大きな試験で同じ結果が出るかは、まだ確かめられていません。

研究者自身が「勧めるのは早い」と言っている

最初の人のランダム化比較試験を率いたワシントン大学の Klein 教授は、筋肉のインスリン感受性は上がったものの、臨床の勧めをするのは早すぎると述べています。東京大学の試験の論文も、歩行速度と握力の結果はより大きな試験で確かめる必要があるとしています。研究者の側が「まだ分からない」と言っている段階であることが、「効かない」という受け止めにつながっています。

試験で使われた量と期間はどのくらいか

人の試験で使われた量は1日250〜1,250mg(まとめの解析に入った試験では2,000mg まで)で、最も多いのは250mg を8〜12週です。これは「試験で使われた量」で、飲むべき量として決められたものではありません。

1日の量期間使った試験何を見た試験か
250mg8〜12週Yoshino・Igarashi・Okabe・Kim・Katayoshi・Morifuji・Yamaguchiインスリン感受性、歩行、血中 NAD+、睡眠、血管の硬さ、安全性
300mg6週〜60日Liao・Huang・Yi運動中の酸素の使い方、6分間歩行、血中 NAD+
600mg6週〜60日Liao・Yi運動中の酸素の使い方、6分間歩行、血中 NAD+
900mg60日Yi6分間歩行、血中 NAD+
1,200mg6週Liao運動中の酸素の使い方
1,250mg4週Fukamizu安全性だけ

出典: 表の各論文(2026年11月6日に確かめた)。量はすべて口から飲んだ場合。

飲む時間については、筑波大学などの試験で夕方以降に飲んだ群の方が変化が大きかったという報告がありますが、1本の試験の結果で、ほかの試験では確かめられていません。富山大学などの試験では、飲むのをやめて4週で血中の NAD+ が元の値に戻っており、NAD+ が上がっていたのは飲んでいる間だけでした。1日1,250mg の安全性の試験は4週間で、多い量を何か月も飲み続けた時の安全性は、まだ十分に調べられていません。商品の表示にある1日量を超えて飲まないでください。

日本では NMN は食品なのか、薬なのか

厚生労働省の「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」(2026年5月28日更新のリスト)では、β-ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)」のリストに載っています。医薬品とは判断されない成分(非医リスト)である一方、医薬品のような効能効果をうたうと医薬品と判断されうる、という扱いです。NMN のサプリの表示に病名や治療の言葉が書けないのはこのためで、効果を強くうたう広告を見た時は、この記事の試験の結果と照らして読むことをおすすめします。

まだ分かっていないこと

  • 何年も飲み続けた時の安全性と効果。確かめた試験は最長24週です。
  • 寿命、病気になる割合、介護が必要になるかどうかへの影響。
  • 肌や見た目の変化。この記事で確かめた試験には、これを主に調べたものはありません。
  • 女性・若い人・持病のある人・薬を飲んでいる人での結果。日本の試験の多くは健康な人が対象で、男性だけの試験もあります。
  • 人に合う量と、飲む時間。
  • 血中の NAD+ の上昇が、筋肉・脳・肝臓などの組織でも起きているか。
  • 飲んだ NMN が、体の中でどの形で吸収されて使われるか。

注意

NMN は、病気の治療や診断のための成分として認められたものではありません。持病がある人、薬を飲んでいる人、妊娠中・授乳中の人は、飲む前に医師に相談してください。この記事は研究の紹介で、診断や治療の代わりにはなりません。

出典

よくある質問

NMNを飲むと、どんな効果がありますか?

人のランダム化比較試験で多く報告されているのは、血中のNAD+やその関連物質が上がることです。ほかに、閉経後の糖尿病予備群の女性25人で筋肉のインスリン感受性が上がった試験(1日250mg・10週)や、歩行速度・6分間歩行の距離などの指標がよくなった試験があります。一方で、筋肉量・血糖・体重は変わらなかった試験が多く、複数の試験をまとめた解析でも筋肉の働きへの効果は確かめられていません。

NMNで見た目や体の年齢は変わりますか?

人で寿命や肌・見た目の変化を主に調べた試験は、この記事で確かめた範囲にはありません。40〜65歳の80人の試験では、血液検査の19項目から計算する生物学的年齢がプラセボの群で上がり、NMNの群では変わらなかったと報告されていますが、60日間の1本の試験で、計算の方法も一つの道具によるものです。

NMNは何歳から飲むものですか?

何歳から飲むとよいかを人で確かめた試験はなく、決まった年齢はありません。試験の対象は、20〜65歳の健康な人、40〜65歳の中高年、65歳以上の高齢者などです。この記事で確かめた試験のうち20代を含むのは3本で、血中のNAD+、安全性、市民ランナーの運動中の酸素の使い方を調べたものです。

NMNに危険性や副作用はありますか?

4〜12週ほどの試験では重い有害事象は報告されておらず、1日1,250mgを4週間飲んだ安全性の試験でも検査の値に正常な変動を超える変化はありませんでした。15本の試験をまとめた解析(安全性を計算できたのは10本)でも、有害事象や肝臓の値の増加は見られていません。ただし、何年も飲み続けた時の影響や、まれな副作用は人ではまだ分かっていません。持病がある人、薬を飲んでいる人、妊娠中・授乳中の人は、飲む前に医師に相談してください。

ホリエモンが飲んでいるNMNはどれですか?

堀江貴文さん本人の公式の発信で、特定のNMNの商品を飲んでいると述べた資料は、この記事の調べでは確かめられなかったため、商品名は書いていません。選ぶ時は、1日量あたりのNMNの量が人の試験で使われた量(多くは1日250mg)と比べられるかを、商品の表示で確かめるのが手がかりになります。

サプリを比べるなら

含有量・1mgあたりの値段・届出の有無で比べた表は、NMNサプリの比較の記事にあります。

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